一石橋迷子しらせ石標
2023.03.30
みなさん、こんにちは!
今回は、東京駅の日本橋口から徒歩5分、大手町プレイスから徒歩6分の場所にある、一石橋迷子しらせ石標をご紹介します。

付近の説明板によると、一石橋(いちこくはし)は皇居外堀と日本橋川が分岐する地点に架橋され、なんと江戸時代初期の「武州豊島郡江戸庄図」に、木橋としてすでに描かれているほど歴史が古いそうです!大正11年、東京市道路局によって鉄筋コンクリートで花崗岩張りのモダンな橋になり、関東大震災の際にも落橋せず残りました。その後、平成9年に橋本体は撤去になった際にも親柱一基は残され、中央区民文化財に登録された後、現在もその姿をそのまま残しています。

また江戸時代後期に入る頃、この辺から日本橋にかけては人が集まる賑やかな場所で、迷子が多かったそうです。当時は電話もなく、迷子が出た場合の連絡手段がないため、町内が責任を持って保護することになっていました。そこで安政4年に、一石橋の橋詰に迷子探しのための告知石碑が建立されました。この石標両側の上部には長方形の窪みがあり、左側には迷子や尋ね人の特徴を書いた紙を貼り、右側には心当たりがある人がそのことを書く、という仕組みだったようです。湯島天神や浅草寺、両国橋などの人が多く行き来する場所には、同じようなものがあったそうですよ!
古い歴史の残る一石橋と迷子しらせ石標、お近くを通る際はじっくり石標を観察してみても面白いかもしれません。次回もお楽しみに!